日本銀行の金融政策とGDP・物価の見通し
日本銀行が年間8回開催する金融政策決定会合の結果を時系列でまとめています。
2024年10月30日・31日
現状の金融政策の維持を決定
ちょうど4日前(10月27日)に衆議院選挙があり、また、翌週にはアメリカ大統領選挙(11月5日)があるタイミングでの開催となったため、「日銀は動きにくい」との憶測が一部にあり、結果もその通り(政策金利の据え置き)となりました。
その衆院選では、自民・公明両党で獲得議席が過半数割れとなったことを受け、午後からの定例記者会見では「過半数割れによる政局混迷が政策判断に影響を及ぼしたか?」が問われましたが、植田総裁はコメントを差し控えました。日銀の独立性という「建前」を強く意識した格好です。
また、会見では「時間的な余裕」という表現について記者から質問が繰り返されました。総裁は9月以降、米経済のリスクを見極める「時間的な余裕がある」と語り、利上げは急がないと強調してきたため、記者会見では利上げのタイミングを探りたい何人もの記者が「時間的な余裕」の意味や解釈について質問しました。
これに対し、植田総裁は「米国経済をはじめとする世界経済のリスクの度合いは少しずつ下がってきているので、このリスクに光を強く当てて、時間的余裕を持って見ていくという表現は不要になるのではないかと考えている」と説明しています。総裁は「自らの発信によって、政策変更のタイミングを縛られるのは避けるべき」との考えを再認識したものと推察されます。
結果、これまで通り「見極めに必要な時間や利上げのタイミングについて予断を持たず、その時点で利用可能な各種のデータ情報から経済物価の現状評価や見通しをアップデートしながら政策判断を行っていく」としました。
加えて、今回は展望レポートも公表し、消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しを一部変更しました。2024年度は+2.5%から+2.5%で変化なし、25年度は+2.1%から+1.9%へ下方修正、26年度は+1.9%から+1.9%で変更なしとなりました。
《10月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外経済は、総じてみれば緩やかに成長している。
【当面の金融政策運営】
- 無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%程度で推移するよう促す
2024年9月19日・20日
現状の金融政策の維持を決定
前回の会合(7月末)で日銀は追加利上げを行っており、その影響を見極めるべく、政策金利を0.25%に据え置きました。利上げが一部でネガティブ・サプライズと受け止められた感があるのです。株価が記録的な乱高下となったのも、据え置きの一因と推察されます。
8月5日(月)には過去最大の下げ幅(約4451円)を記録したかと思えば、一転、翌6日(火)には約3217円もの大幅上昇となりました(いずれも終値ベース)。同じく為替(ドル/円)も荒い値動きとなり、日銀としては再び金融市場を動揺させないようにしたいはずです。
植田総裁は経済・物価が日銀の見通しに沿って推移すれば、今後も段階的に利上げを続ける方針を強調してきました。やや「タカ派」色が感じられていただけに、先走りたがるマーケットを牽制(けんせい)しようという狙いもあったのではないかと考えられます。
《9月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外経済は、総じてみれば緩やかに成長している。
【当面の金融政策運営】
- 無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%程度で推移するよう促す
2024年7月30日・31日
これまでの金融政策を見直し、 0.0〜0.1%としていた政策金利を0.25%に引き上げることを決定する。
物価が日銀の見通しに沿って上昇する可能性が高まっているとし、今年3月に続いて利上げに踏み切りました。記者会見で、植田総裁は「輸入物価が再び上昇に転じており、先行き、物価が上振れるリスクに注意する必要がある状況となっている」と述べており、歴史的な円安がさらに物価を押し上げるリスクについても警戒しています。そのせいか、今後も経済・物価が日銀の見通し通り推移すれば「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整する」としています。
また、今回は長期国債の減額計画も発表しました。
現在は毎月6兆円程度の国債を買い入れていますが、今後、原則として毎四半期(3か月ごとに)4000億円程度ずつ減らしていき、2026年の1月から3月には買い入れ額を月額3兆程度まで減らすことを決めました。
さらに展望レポートを公表し、消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しを変更しました。2024年度は+2.8%から+2.5%へ、25年度は+1.9%から+2.1%へ、26年度は+1.9%から+1.9%(変更なし)となりました。
《7月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外経済は、総じてみれば緩やかに成長している。
【当面の金融政策運営】
- 無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%程度で推移するよう促す
- 長期国債の買い入れ減額について、月間の長期国債の買い入れ予定額を、原則として毎四半期 4000 億円程度ずつ減額し、2026 年1~3月に3兆円程度とする計画を決定した
2024年6月13日・14日
大規模な金融緩和策の維持を決定。同時に、長期国債の買い入れを減額していく方針も決定する。
市場では長期国債買い入れ額の減額予想が高まっており、円安の影響も意識されるなか、日銀は「金融市場において長期金利がより自由な形で形成されるよう、市場参加者の意見も確認し、次回の金融政策決定会合において、今後1~2年程度の具体的な(長期国債の)減額計画を決定する」としました。
異次元緩和下で大量の国債買い入れを続けてきた結果、日銀の国債保有額は足元で600兆円近くまで膨らんでいます。その規模は国債発行残高の半分弱を占めるまでに増大しており、いつまでも先送りできない金融政策の正常化実現に向けて、事実上の量的引き締めを開始すると公表した格好です。
《6月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外
経済は、総じてみれば緩やかに成長している。【当面の金融政策運営】
- 金融市場調節の主たる誘導目標を無担保コールレート(オーバーナイト物)に定め、0.0%~0.1%程度で推移するよう促す
- 次回金融政策決定会合までの長期国債およびCP等・社債等の買入れについては、2024 年3月の金融政策決定会合において決定された方針に沿って実施する。その後については、金融市場において長期金利がより自由な形で形成されるよう、長期国債買入れを減額していく方針を決定した
2024年4月25日・26日
大規模な金融緩和策の維持を決定
足もと、円安が加速しており、連続利上げが意識される中にあって、今回は金融政策を維持しました。
植田総裁は記者会見で「現時点では今の円安が基調的な物価上昇率に大きな影響を与えているわけではない」と説明。そのうえで「今後、円安が物価の動きに影響を及ぼすことになれば、金融政策による対応を検討する」考えを示しました。また、長期国債の買い入れに関しては「これまでと、おおむね同程度の金額を継続する」としました。
同時に展望レポートを公表し、消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しを引き上げました。2024年度は+2.4%から+2.8%へ、さらに25年度は+1.8%から+1.9%へとそれぞれ引き上げました。
《4月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外経済は、回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 金融市場調節の主たる誘導目標を無担保コールレート(オーバーナイト物)に定め、0.0%~0.1%程度で推移するよう促す
- 長期国債やETF、J-REITなどの買い入れについては、2024 年3月の金融政策決定会合において決定された方針に沿って実施する
2024年3月18日・19日
マイナス金利政策を解除し、イールドカーブ・コントロールを撤廃するなど、これまでの大規模な金融緩和政策を見直す
日銀は企業からのヒアリングを実施しており、幅広い企業で賃上げの動きが続いていることがうかがわれ、また、最近のデータやヒアリング情報からは「賃金と物価の好循環」の強まりが確認されてきており、その結果、先行き、物価安定の目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断できたため、このタイミングで金融政策の枠組みを見直しました。
今後は、短期金利の操作を主たる政策手段として金融政策を運営します。
《3月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外経済は、回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 金融市場調節の主たる誘導目標を無担保コールレート(オーバーナイト物)に定め、0.0%~0.1%程度で推移するよう促す
- ETF:新規の買い入れを終了する
- J-REIT:新規の買い入れを終了する
2024年1月22日・23日
大規模な金融緩和策の維持を決定
元旦に能登半島地震が発生したことも遠因となり、大規模な金融緩和政策は現状維持となりました。
ただ、物価と賃金の好循環について「春季労使交渉に向けて労働組合側からは昨年を上回る賃上げを要求する方針が示されている。大企業を中心に経営者から賃上げに前向きな発言も見られる」と、植田総裁は前向きな発言をしています。
また、今回の展望レポートで、物価の見通しについて「実現する確度は引き続き、少しずつ高まっている」という表現を盛り込むなど、金融正常化への判断は前進しつつあります。
その展望レポートでは消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しについて、2024年度は2.4%(前回は2.8%)に下方修正し、25年度は1.8%(同1.7%)に上方修正しました。
《1月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、緩やかに回復している。海外経済は、回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の上限は 1.0%を目途とし、大規模な国債買入れを継続するとともに、各年限において機動的に買入れ額の増額や指値オペ、共通担保資金供給オペなどを実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2023年12月18日・19日
大規模な金融緩和策の維持を決定
植田総裁が12月7日、国会で議員の質問に返答した「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」という発言を受けて、一部で修正観測(金融政策の正常化)がくすぶっていましたが、終わってみると無風で落ち着きました。現在の金融緩和策を粘り強く続ける必要があるとの判断に変わりがないことが確認されました。
【詳細】日銀 植田総裁会見 (NHK)
《12月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、緩やかに回復している。海外経済は、回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の上限は 1.0%を目途とし、大規模な国債買入れを継続するとともに、各年限において機動的に買入れ額の増額や指値オペ、共通担保資金供給オペなどを実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2023年10月30日・31日
長短金利操作の運用をさらに柔軟化することを決定
日米で長期金利が急激に上昇するなか、長期金利の上限を厳格に抑えることは強力な効果が見込める反面、副作用も大きくなりうると判断し、長短金利操作の運用において柔軟性を高めるべく、長期金利の事実上の上限としてきた年1.0%を「目途」と改め、それを超すことも一定程度、容認することとしました。7月に続いての修正となります。
これまでは長期金利の変動許容幅を「プラスマイナス0.5%程度をめど」としていましたが、今回、上限を修正(柔軟化)して「上限は1.0%をめど」に改めました。
同時に展望レポートを公表し、消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しを引き上げました。2023年度は+2.5%から+2.8%へ、24年度は+1.9%から+2.8%へ、さらに25年度は+1.6%から+1.7%へとそれぞれ引き上げました。
《10月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、緩やかに回復している。海外経済は、回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の上限は 1.0%を目途とし、大規模な国債買入れを継続するとともに、各年限において機動的に買入れ額の増額や指値オペ、共通担保資金供給オペなどを実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2023年9月21日・22日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
前回、7月の会合でYCCの運用柔軟化に踏み切った後ということもあり、今回はその効果を検証すべく金融政策の維持を決めました。
植田総裁はマイナス金利の解除について「物価目標の実現が見通せる状況になった場合にはマイナス金利の解除も視野に入るが、(中略)まだ決め打ちできる段階ではない」と述べており、現行の枠組みのもとで粘り強く金融緩和を続けていく姿勢に変わりがない点を強調しています。賃金の上昇が判断の重要な要素であると述べています。
《9月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、緩やかに回復している。海外経済は、回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の変動幅は「±0.5%程度」を目途とし、長短金利操作について、より柔軟に運用する。10 年物国債金利について 1.0%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2023年7月27日・28日
長期金利の変動幅の運用を柔軟化
今回、これまで「0.5%程度」としてきた長期金利の変動幅の上限について、市場の動向に応じてこの上限を超えることも容認して金利操作をより柔軟に運用することを決めました。
植田総裁は記者会見で「長期金利が1%まで上昇することは想定していないが、念のための上限=キャップとして1%とした」と述べ、今後、金利操作にあたって事実上1%を上限=キャップとする考えを明らかにしました。
2023年6月15日・16日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
新総裁が就任して2回目となる金融政策決定会合。2日前に米FRBが政策金利の利上げを見送り、11会合ぶりに金利を据え置いたタイミングで、日銀も大規模な金融政策の維持を決定しました。
記者会見では、これまで通り政策修正に慎重な態度を堅持し、「物価安定目標の達成には、なお時間がかかるとみている」と発言しています。「今日打った政策は半年から1年半先とかに影響が出てくる。現状はまだ先行きが下がっていくとみているので、金融政策の正常化に動いていない」と理由を説明。「そこの見通しが大きく変われば、政策変更につながる」と述べました。
《6月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、既往の資源高の影響などを受けつつも、持ち直している。海外経済は回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の変動幅を「±0.5%程度」とし、10年物国債金利について0.5%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2023年4月27日・28日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
黒田総裁の退任に伴い、初の経済学者出身となる植田・新総裁が着任して開催された初の金融政策決定会合。一部ではサプライズ(政策修正)がささやかれましたが、結果は現状維持でした。
また、日銀が1990年代後半以降、続けてきた様々な金融緩和策について、1年から1年半程度をかけて多角的にレビュー(検証)を行うことを決めました。
今回の特徴としては、金融政策の基本姿勢について「賃金の上昇を伴う形で、2%の物価安定の目標を持続的・安定的に実現することを目指していく」とし、「賃金の上昇を伴う形で」という表現を加えました。「賃金の上昇」と「物価上昇」の好循環が必要だという姿勢を強調した形です。
「もう少し辛抱して粘り強く金融緩和を続けたいというのが正直な気持ちだ」ーー 引き続き政策運営には慎重さが垣間見られ、植田総裁は「(金融)引き締めが遅れて2%を超えるインフレ率が持続するリスクよりも、拙速な引き締めで2%を実現できなくなるリスクの方が大きい」と述べました。
同時に展望レポートを公表し、消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しを引き上げました。2023年度は1.6%から1.8%へ、24年度は1.8%から2.0%へと、それぞれ引き上げました。
植田新総裁の会見要旨 (日経)
<補足>
黒田総裁:2013年(平成25年)3月に就任し、2023年(令和5年)4月で退任
《4月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、既往の資源高の影響などを受けつつも、持ち直している。海外経済は回復ペースが鈍化している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の変動幅を「±0.5%程度」とし、10年物国債金利について0.5%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2023年3月9日・10日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
4月8日に任期満了を迎えるため、今回が最後の決定会合となった黒田総裁。記者会見で、異次元緩和は成功だったかを問われ、「日本経済の潜在的な力が十分発揮されたという意味で金融緩和は成功だった」と答えました。
また、これまでの10年を振り返り、「物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなった」「日銀は副作用に対処しつつ、効果的かつ持続的な金融緩和を講じてきたが、長きにわたるデフレの経験から賃金や物価が上がらないことを前提とした考え方や慣行、いわばノルムが根強く残っていることが影響し、2%の物価目標の持続的・安定的な実現に至らなかったのは残念だ」と述べました。
黒田日銀総裁の会見要旨 (日経)
《3月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の変動幅を「±0.5%程度」とし、10年物国債金利について0.5%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2023年1月17日・18日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
市場では長期金利の上限を引き上げた前回の会合(22年12月)に続き、日銀が再び政策修正に踏み切るとの観測が広がっていましたが、長期金利の許容上限は0.5%程度のまま維持しました。記者会見で、黒田総裁は「長期金利の変動幅をさらに拡大する必要があるとは考えていない」と述べ、大規模な緩和策を続ける考えを強調しました。
同時に展望レポートを公表し、消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しを引き上げました。2022年度は2.9%から3.0%へ、24年度は1.6%から1.8%へと、それぞれ引き上げられました。
また、「共通担保資金供給オペ」を拡充し、金融機関が国債を購入しやすくしました。銀行などが保有する国債や社債を担保に日銀が低い金利で国債を購入するための資金を供給します。日銀が直接、国債を買わなくても、国債利回りの低下を促せるようにする狙いです。
《1月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 長期金利の変動幅を「±0.5%程度」とし、10年物国債金利について0.5%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年12月19日・20日
大規模な金融政策を修正 事実上の利上げ
日銀は、緩和的な金融環境を維持しつつ、市場機能の改善を図り、より円滑にイールドカーブ全体の形成を促していくため、長短金利操作の運用を一部見直すことを決定しました。
「債券市場では市場機能が低下しており、また、企業の起債など金融環境に悪影響を及ぼす可能性がある」として、今回、変動幅の拡大に踏み切りました。
具体的には、これまで±0.25%程度としてきた長期金利の変動許容幅を±0.5%に拡大しました。事実上の利上げと市場は受け止めています。変動幅の拡大は、2021年3月に0.2%から0.25%に引き上げて以来となります。
なお、マイナス金利政策、ETF、J-REITの買い入れ額については変更ありませんでした。
《12月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 10年物国債金利について0.50%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年10月27日・28日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
10月21日にドル円が151円台を付けるなど、利上げを急ぐ欧米と緩和を続ける日銀との政策の違いから、足元では円安が進行しています。
しかし、金融緩和の見直しについて問われた黒田総裁は「今すぐ金利引き上げとか(金融緩和の)出口が来るとは考えていない」と指摘。欧米の中銀とは違って、利上げを急ぐ考えはないことを明言しました。
また、展望レポートを公表し、2022年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率見通しを、前回の2.3%から2.9%へと大幅に引き上げました。同時に23年度・24年度も小幅に引き上げており、「そうした意味で、2%の物価安定目標を安定的・持続的に達成されるところに向けて、近づいているということは言える」と述べました。
ただ、「2023年度でも、2024年度でも、物価上昇率が1%台半ばという見通しで、今すぐ金利の引き上げや出口が来るとは考えていない」とも述べており、「2%の物価安定目標が持続的・安定的に達成できるような状況には、まだ至ってない」との認識を示しました。
《10月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 10年物国債金利について0.25%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年9月21日・22日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
9月21日未明(現地時間)に米FRBが3会合連続で0.75%の大幅利上げに踏み切るなど、主要国と日本との金融政策の姿勢の違いが強く意識されるなか、日銀が金融政策の修正に動くかどうかが注目されていましたが、結果は大規模な金融緩和策を維持(修正なし)しました。
その理由として「消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、2022年末にかけて、エネルギーや食料品、耐久財などの価格上昇により上昇率を高めたあと、これらの押し上げ寄与の減衰に伴い、プラス幅を縮小していくと予想される」と説明しています。
《9月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、資源価格上昇の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 10年物国債金利について0.25%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年7月20日・21日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
急速な円安で企業や家計が大きく影響を受けており、日銀が利上げへと金融政策を修正するのではないかと思惑が広がるなか、黒田総裁は利上げについて「まったくない」と断言しました。
同時に展望レポートを公表し、2022年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率見通しを、前回の1.9%から2.3%へと大幅に引き上げました。その一方、22年度のGDPは前回のプラス2.9%からプラス2.4%へと引き下げました。
《7月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、資源価格上昇の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぐもとで、持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 10年物国債金利について0.25%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年6月16日・17日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
日銀は急速な円安進行を受け、声明文で「金融・為替市場の動向やその日本経済・物価への影響を十分注視する必要がある」と言及しました。今回のように「為替」という文言を使用するのは異例です。
同時に、4月の決定会合で明確化した「指し値オペの原則、毎営業日の実施」を改めて強調しました。
《6月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、新型コロナウイルス感染症や資源価格上昇の影響などから一部に弱めの動きもみられるが、基調としては持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 10年物国債金利について0.25%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年4月27日・28日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
今回、特筆すべきは「連続指値オペの運用の明確化」です。日銀は今般の金利上昇への対応策として、特定の利回りを指定して国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」を原則、毎営業日実施すると決めました。
10年物国債金利について0.25%の利回りでの指値オペを、明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日実施することとしました。
また、同時に展望レポートを公表し、2022年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率見通しを、前回の1.1%から1.9%に大幅に引き上げました。加えて、基調判断に「資源価格上昇」という表現を追加しました。
《4月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、新型コロナウイルス感染症や資源価格上昇の影響などから一部に弱めの動きもみられるが、基調としては持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- 10年物国債金利について0.25%の利回りでの指値オペを、毎営業日、実施する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年3月17日・18日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
その一方、基調判断は1月の「持ち直しが明確化している」から「基調としては持ち直している」に下方修正しました。ロシアのウクライナ侵攻を受けた資源高が景気に逆風となるためです。
加えて、FRBが利上げに動いたことで日米金利差の拡大観測が強まり、為替市場では円安(ドル高)が進行しています。輸入物価の上昇が懸念され、コスト増が企業収益や家計を圧迫する恐れがあります。
《3月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、新型コロナウイルス感染症の影響などから一部に弱めの動きもみられるが、基調としては持ち直している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2022年1月17日・18日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
同時に展望レポートを公表し、2022年度のGDP見通しを前回のプラス2.9%からプラス3.8%に上方修正しました。昨年(2021年)10月以降の行動制限の緩和で個人消費が持ち直してきたほか、追加の経済対策も今後の景気を押し上げるとの判断です。
また、資源高や円安によるコストの上昇が主導し、値上げの波が広がる可能性が想定されるため、22年度の消費者物価指数もプラス0.9%からプラス1.1%に小幅上昇させました。
さらに、景気判断も「基調としては持ち直している」から「持ち直しが明確化している」へと引き上げました。
2022年1月 実質GDPと消費者物価の見通し
年 度 | 実質GDP | 消費者物価指数 |
---|---|---|
2021年度 | +2.8%(+3.4%) | 0.0%(0.0%) |
2022年度 | +3.8%(+2.9%) | +1.1%(+0.9%) |
2023年度 | +1.1%(+1.3%) | +1.1%(+1.0%) |
( )は前回(2021年10月)のデータ
《1月の金融政策決定会合の結果》
【基調判断】
わが国の景気は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に和らぐもとで、持ち直しが明確化している。
【当面の金融政策運営】
- 短期金利:当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用する
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう金融操作する
- ETF:年間およそ12兆円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
- J-REIT:年間およそ1800億円を上限に、必要に応じて買い入れを行う
2021年12月16・17日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
中小企業の資金繰りについては「総じてみれば改善傾向にあるが、対面型サービス業など一部には、なお厳しさが残っている」として、感染症対応にかかる中小企業支援融資は、期限を2022年9月末まで半年間延長しました。
他方、「CP・社債市場は良好な発行環境となっているほか、貸出市場でも予備的な流動性需要に落ち着きがみられる」として、大企業については社債買い増しなどの特別措置を予定通り2022年3月末で終えるとしました。
2021年10月27日・28日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
同時に展望レポートを公表し、今年度のGDPの見通しを前回(7月15日・16日)のプラス3.8%からプラス3.4%に引き下げました。新型コロナの影響で半導体が不足するほか、原材料や部品の供給に制約が出て、輸出や生産の一時的な減速が見込まれるためとしています。
他方、来年度(2022年度)のGDP成長率はプラス2.7%からプラス2.9%に上方修正しています。
2021年9月21日・22日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
また、金融機関の気候変動対応の投融資を促す新制度の詳細を公表しました。気候変動対応に資するための取り組みについて、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」、さらに投融資の目標と実績を開示している金融機関を貸付対象先とし、金利0%で資金を供給します。実施期間は2031年3月までの、およそ10年間となります。
気候変動対応の投融資を促す新制度の概要は、こちらでご覧いただけます(日本銀行)
2021年7月15日・16日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
また、金融機関の気候変動対応の投融資を促す新制度の骨子案を決めました。金利0%で長期資金を供給します。利用促進に向け、金融機関の日銀当座預金にかかる金利が0%となる部分を増やし、マイナス金利の負担を軽減できる優遇措置も設けました。年内に始め、2030年度まで実施する予定です。
同時に、展望レポートを発表しました。2021年度GDP成長率見通しを前期のプラス4.0%から同3.8%に引き下げた一方、消費者物価指数(コアCPI)見通しはエネルギー価格の上昇を反映し、前期のプラス0.1%から同0.6%に引き上げました。
2021年6月17日・18日
大規模な金融緩和政策の維持を決定
また、新型コロナウイルス対応の資金繰り支援策の期限を2022年3月末まで半年間延長すると決めました。コロナ禍が長期化し、企業の資金繰りの厳しさが続くとみて、支援を続けます。
さらに、気候変動問題に対応するため、新たな資金供給策を導入することも決めました。金融機関が気候変動関連の投融資をする際の原資となる資金を、日銀が有利な条件で供給する仕組みを想定します。次回、7月の決定会合で新制度の骨子を固め、年内をめどに運用を始める予定です。
2021年4月26日・27日
大規模な金融緩和策の維持を決定
同時に公表した展望レポートで、2023年度の物価見通しを発表。日銀は物価上昇が1.0%にとどまると予測し、その結果、黒田総裁の任期中(2023年4月まで)に2%の物価安定目標は達成できないことになりました。
2021年3月18日・19日
大規模な金融緩和策の維持を決定
同時に、より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検を行い、以下の対応を行うこととしました。
【ETF購入の柔軟化】
日銀は年間12兆円を上限にETFを買い入れていますが、今回、年間およそ12兆円の「上限」は残すものの、年間およそ6兆円の「原則的な方針」をなくすとともに、買い入れは市場全体の値動きを示すとされるTOPIXに連動するものに限るとしました。
【イールドカーブ・コントロールの変動幅の明確化】
これまで「おおむね±0.1%の幅から、上下にその倍程度の変動」を許容していましたが、「上下に±0.25%程度」と変動幅を拡大・明確化しました。
2021年1月20日・21日
大規模な金融緩和策の維持を決定
同時に、新型コロナウイルスの影響を受ける企業への資金繰り支援策を継続することも決めました。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大前から行ってきた企業への貸し出し増加を支援する金融機関向けの資金供給策の期限を1年間延長し、来年(2022年)6月末までとするとしています。
・金融政策の変遷 (全国銀行協会)
・金融市場調節の変遷を教えてください (日本銀行)
実質GDPと消費者物価の見通し
日本銀行が3カ月ごとに公表する実質GDPと消費者物価の見通し(中央値)です。
2024年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2024年度 | +0.6% | +2.5% | +2.0% |
2025年度 | +1.1% | +1.9% | +1.9% |
2026年度 | +1.0% | +1.9% | +2.1% |
2024年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2024年度 | +0.6% | +2.5% | +1.9% |
2025年度 | +1.0% | +2.1% | +1.9% |
2026年度 | +1.0% | +1.9% | +2.1% |
2024年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2023年度 | +1.3% | +2.8% | +3.9% |
2024年度 | +0.8% | +2.8% | +1.9% |
2025年度 | +1.0% | +1.9% | +1.9% |
2026年度 | +1.0% | +1.9% | +2.1% |
2024年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2023年度 | +1.8% | +2.8% | +3.8% |
2024年度 | +1.2% | +2.4% | +1.9% |
2025年度 | +1.0% | +1.8% | +1.9% |
2023年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2023年度 | +2.0% | +2.8% | +3.8% |
2024年度 | +1.0% | +2.8% | +1.9% |
2025年度 | +1.0% | +1.7% | +1.9% |
2023年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2023年度 | +1.3% | +2.5% | +3.2% |
2024年度 | +1.2% | +1.9% | +1.7% |
2025年度 | +1.0% | +1.6% | +1.8% |
2023年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2022年度 | +1.2% | +3.0% | +2.2% |
2023年度 | +1.4% | +1.8% | +2.5% |
2024年度 | +1.2% | +2.0% | +1.7% |
2025年度 | +1.0% | +1.6% | +1.8% |
2023年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2022年度 | +1.9% | +3.0% | +2.1% |
2023年度 | +1.7% | +1.6% | +1.8% |
2024年度 | +1.1% | +1.8% | +1.6% |
2022年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2022年度 | +2.0% | +2.9% | +1.8% |
2023年度 | +1.9% | +1.6% | +1.6% |
2024年度 | +1.5% | +1.6% | +1.6% |
2022年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価
(生鮮食品を除く) |
消費者物価
(生鮮食品とエネルギーを除く) |
---|---|---|---|
2022年度 | +2.4% | +2.3% | +1.3% |
2023年度 | +2.0% | +1.4% | +1.4% |
2024年度 | +1.3% | +1.3% | +1.5% |
2022年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2021年度 | +2.1% | +0.1% |
2022年度 | +2.9% | +1.9% |
2023年度 | +1.9% | +1.1% |
2024年度 | +1.1% | +1.1% |
2022年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2021年度 | +2.8% | 0.0% |
2022年度 | +3.8% | +1.1% |
2023年度 | +1.1% | +1.1% |
2021年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2021年度 | +3.4% | 0.0% |
2022年度 | +2.9% | +0.9% |
2023年度 | +1.3% | +1.0% |
2021年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2021年度 | +3.8% | +0.6% |
2022年度 | +2.7% | +0.9% |
2023年度 | +1.3% | +1.0% |
2021年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2020年度 | -4.9% | -0.4% |
2021年度 | +4.0% | +0.1% |
2022年度 | +2.4% | +0.8% |
2023年度 | +1.3% | +1.0% |
2021年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2020年度 | -5.6% | -0.5% |
〃 | —– | -0.6%(※) |
2021年度 | +3.9% | +0.5% |
2022年度 | +1.8% | +0.7% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2020年度の消費者物価
2020年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2020年度 | -5.5% | -0.6% |
〃 | —– | -0.7%(※) |
2021年度 | +3.6% | +0.4% |
2022年度 | +1.6% | +0.7% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2020年度の消費者物価
2020年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2020年度 | -4.7% | -0.5% |
〃 | —– | -0.6%(※) |
2021年度 | +3.3% | +0.3% |
2022年度 | +1.5% | +0.7% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2020年度の消費者物価
2020年4月(新型コロナの影響あり)
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2019年度 | -0.4%~-0.1% | +0.6% |
〃 | —– | +0.4%(※) |
2020年度 | -5.0%~-3.0% | -0.7%~-0.3% |
〃 | —– | -0.8%~-0.4%(※) |
2021年度 | +2.8%~+3.9% | 0.0%~+0.7% |
2022年度 | +0.8%~+1.6% | +0.4%~+1.0% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2020年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2019年度 | +0.8% | +0.6% |
〃 | —– | +0.4%(※) |
2020年度 | +0.9% | +1.0% |
〃 | —– | +0.9%(※) |
2021年度 | +1.1% | +1.4% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2019年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2019年度 | +0.6% | +0.7% |
〃 | —– | +0.5%(※) |
2020年度 | +0.7% | +1.1% |
〃 | —– | +1.0%(※) |
2021年度 | +1.0% | +1.5% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2019年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2019年度 | +0.7% | +1.0% |
〃 | —– | +0.8%(※) |
2020年度 | +0.9% | +1.3% |
〃 | —– | +1.2%(※) |
2021年度 | +1.1% | +1.6% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2019年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2018年度 | +0.6% | +0.8% |
2019年度 | +0.8% | +1.1% |
〃 | —– | +0.9%(※) |
2020年度 | +0.9% | +1.4% |
〃 | —– | +1.3%(※) |
2021年度 | +1.2% | +1.6% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2019年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2018年度 | +0.9% | +0.8% |
2019年度 | +0.9% | +1.1% |
〃 | —– | +0.9%(※) |
2020年度 | +1.0% | +1.5% |
〃 | —– | +1.4%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2018年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2018年度 | +1.4% | +0.9% |
2019年度 | +0.8% | +1.9% |
〃 | —– | +1.4%(※) |
2020年度 | +0.8% | +2.0% |
〃 | —– | +1.5%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2018年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2018年度 | +1.5% | +1.1% |
2019年度 | +0.8% | +2.0% |
〃 | —– | +1.5%(※) |
2020年度 | +0.8% | +2.1% |
〃 | —– | +1.6%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2018年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2017年度 | +1.9% | +0.7% |
2018年度 | +1.6% | +1.3% |
2019年度 | +0.8% | +2.3% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
2020年度 | +0.8% | +2.3% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の19年度と20年度の消費者物価
2018年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2017年度 | +1.9% | +0.8% |
2018年度 | +1.4% | +1.4% |
2019年度 | +0.7% | +2.3% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2019年度の消費者物価
2017年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2017年度 | +1.9% | +0.8% |
2018年度 | +1.4% | +1.4% |
2019年度 | +0.7% | +2.3% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2019年度の消費者物価
2017年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2017年度 | +1.8% | +1.1% |
2018年度 | +1.4% | +1.5% |
2019年度 | +0.7% | +2.3% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2019年度の消費者物価
2017年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2016年度 | +1.4% | -0.3% |
2017年度 | +1.6% | +1.4% |
2018年度 | +1.3% | +1.7% |
2019年度 | +0.7% | +2.4% |
〃 | —– | +1.9%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2019年度の消費者物価
2017年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2016年度 | +1.4% | -0.2% |
2017年度 | +1.5% | +1.5% |
2018年度 | +1.1% | +1.7% |
2016年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2016年度 | +1.4% | -0.2% |
2017年度 | +1.5% | +1.5% |
2018年度 | +1.1% | +1.7% |
2016年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2016年度 | +1.0% | +0.1% |
2017年度 | +1.3% | +1.7% |
2018年度 | +0.9% | +1.9% |
2016年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2015年度 | +0.7% | 0.0% |
2016年度 | +1.2% | +0.5% |
2017年度 | +0.1% | +2.7% |
〃 | —– | +1.7%(※) |
2018年度 | +1.0% | +1.9% |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2017年度の消費者物価
※当初、消費税は2017年4月に8%から10%へ引き上げられる予定でした。
2016年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2015年度 | +1.1% | +0.1% |
2016年度 | +1.5% | +0.8% |
2017年度 | +0.3% | +2.8% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2017年度の消費者物価
2015年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2015年度 | +1.2% | +0.1% |
2016年度 | +1.4% | +1.4% |
2017年度 | +0.3% | +3.1% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2017年度の消費者物価
2015年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2015年度 | +1.7% | +0.7% |
2016年度 | +1.5% | +1.9% |
2017年度 | +0.2% | +3.1% |
〃 | —– | +1.8%(※) |
※10%消費増税の影響を除いた場合の2017年度の消費者物価
※当初、消費税は2017年4月に8%から10%へ引き上げられる予定でした。
2015年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2014年度 | -0.9% | +2.8% |
〃 | —– | +0.8%(※1) |
2015年度 | +2.0% | +0.8% |
2016年度 | +1.5% | +2.0% |
2017年度 | +0.2% | +3.2% |
〃 | —– | +1.9%(※2) |
(※1)8%消費増税の影響を除いた場合の2014年度の消費者物価
(※2)10%消費増税の影響を除いた場合の2017年度の消費者物価
2015年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2014年度 | -0.5% | +2.9% |
〃 | —– | +0.9%(※) |
2015年度 | +2.1% | +1.0% |
2016年度 | +1.6% | +2.2% |
※8%消費増税の影響を除いた場合の2014年度の消費者物価
2014年10月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2014年度 | +0.5% | +3.2% |
〃 | —– | +1.2%(※) |
2015年度 | +1.5% | +2.4% |
〃 | —– | +1.7%(※) |
2016年度 | +1.2% | +2.8% |
〃 | —– | +2.1%(※) |
※8%消費増税の影響を除いた場合の各年度の消費者物価
2014年7月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2014年度 | +1.0% | +3.3% |
〃 | —– | +1.3%(※) |
2015年度 | +1.5% | +2.6% |
〃 | —– | +1.9%(※) |
2016年度 | +1.3% | +2.8% |
〃 | —– | +2.1%(※) |
※8%消費増税の影響を除いた場合の各年度の消費者物価
2014年4月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2013年度 | +2.2% | +0.8% |
2014年度 | +1.1% | +3.3% |
〃 | —– | +1.3%(※) |
2015年度 | +1.5% | +2.6% |
〃 | —– | +1.9%(※) |
2016年度 | +1.3% | +2.8% |
〃 | —– | +2.1%(※) |
※8%消費増税の影響を除いた場合の各年度の消費者物価
2014年1月
年 度 | 実質GDP | 消費者物価 |
---|---|---|
2013年度 | +2.7% | +0.7% |
2014年度 | +1.4% | +3.3% |
〃 | —– | +1.3%(※) |
2015年度 | +1.5% | +2.6% |
〃 | —– | +1.9%(※) |
※8%消費増税の影響を除いた場合の各年度の消費者物価
<補足>
黒田総裁:2013年(平成25年)3月に就任し、任期は2023年(令和5年)4月まで