人生には様々なライフイベントがありますが、その中でマイホームの新築や購入はまさしくビッグイベントです。多くの人は何千万円という借金を背負い、何十年間も長い住宅ローンを払い続けなければなりません。それだけに、後になって「後悔した」「失敗だった」では取り返しがつかないのです。
本サイトは筆者の営業経験から得た知識などを踏まえ、住宅の取引を検討している皆様に少しでも役立つような情報を、ちまたに流通する住宅情報誌やWeb媒体とは異なった視点で「本音」かつ「公平」「中立」な立場から提供します。
差し障りのない一般論に終始した大衆迎合的な情報とは決別し、クセのある個性的なコンテンツ発信を目指します。不動産業界の裏話や営業マン時代の失敗談なども織り交ぜながら、具体的にわかりやすく解説します。
不動産・経済データ
- 新設住宅着工戸数 (国土交通省)
- マンション供給ランキング (不動産経済研究所)
- フラット35金利 (住宅金融支援機構)
- 短期・長期プライムレート (みずほ銀行)
- 日本・アメリカの失業率
- 日本・アメリカ・中国のGDP11/15up
- 日本銀行の金融政策 (日本銀行)
新規・連載コラム
楽待 不動産投資新聞(11/9)
マンションは「10年後の売却」から逆算せよ、プロが教える「適正価格」を知る方法
LIFULL HOME’S 不動産投資(10/17)
アメリカは「利下げ」日本は「利上げ」 日米で逆方向の政策スタンス
価格.comマガジン(2/4)
住宅ローン“第3の選択肢”「ミックスローン」に注目! メリット・デメリットを整理
住宅金融支援機構「マンション情報BOX」2023年秋冬号(11/24)
管理会社・管理組合それぞれの立場から見た、EV充電設備の導入をめぐる現状と期待
新築マンション価格・市場動向
《首都圏 新築マンション市場動向》
11月20日に発表された10月度の首都圏新築マンション発売戸数は1833戸となり、前年同月比でプラス23.4%となりました。7カ月ぶりの増加です。
初月契約率は83.3%(前年同月は60.9%)となり、9年ぶりの80%台となりました。
区 分 | 10月度 | 前月 | 前年同月 |
---|---|---|---|
発売戸数 | 1,833戸 | 1,830戸 | 1,486戸 |
販売価格 | 9,239万円 | 7,739万円 | 6,567万円 |
初月契約率 | 83.3% | 65.5% | 60.9% |
(出所)不動産経済研究所
長期プライムレートの推移
《2024年11月》
11月の長期プライムレートは0.1%引き上げられました。利上げは3カ月連続です。
その一方、短期プライムレートは1.625%で変動はありませんでした。
長期プライムレートの年明けからの推移(みずほ銀行)
- 2024年1月:1.50% → 1.40%
- 2024年2月:1.40% → 1.50%
- 2024年3月:1.50% → 1.60%
- 2024年4月:1.60%で据え置き
- 2024年5月:1.60% → 1.70%
- 2024年6月:1.70% → 1.80%
- 2024年7月:1.80%で据え置き
- 2024年8月:1.80% → 1.65%
- 2024年9月:1.65% → 1.70%
- 2024年10月:1.70% → 1.75%
- 2024年11月:1.75% → 1.85%
これまでの推移は、こちらでご覧いただけます。
フラット35 住宅ローン金利
《2024年11月》
11月のフラット35は、3カ月ぶりに上昇しました。前月から0.02%引き上げられています。
フラット20
- 頭金1割以上 1.45%~3.08%(最多 1.45%)
- 頭金1割未満 1.56%~3.19%(最多 1.56%)
フラット35
- 頭金1割以上 1.84%~3.47%(最多 1.84%)
- 頭金1割未満 1.95%~3.58%(最多 1.95%)
フラット50
- 頭金1割以上 1.94%~2.41%(最多 1.94%)
- 頭金1割未満 2.05%~2.52%(最多 2.05%)
各金利(頭金1割以上)前月比と前年同月比
区 分 | 11月 | 前月(変動率) | 前年同月(変動率) |
---|---|---|---|
フラット35 | 1.84% | 1.82%(+0.02%) | 1.96%(-0.12%) |
フラット20 | 1.45% | 1.43%(+0.02%) | 1.48%(-0.03%) |
フラット50 | 1.94% | 1.92%(+0.02%) | 2.28%(-0.34%) |
新設住宅着工戸数の推移
《新設住宅着工戸数》
10月31日に公表された2024年9月の新設住宅着工戸数は6万8548戸(年率換算80万戸)となり、前年同月比マイナス0.6%、5カ月連続の減少となりました。
※各年、および各月の推移は、こちらで確認できます。
利用関係別(2024年9月)
区 分 | 住宅着工戸数 | 前年同月比 |
---|---|---|
持ち家 | 19,350戸 | -0.9%(34カ月連続の減少) |
貸 家 | 31,033戸 | +4.4%(先月の減少から増加へ) |
給与住宅 | 244戸 | -40.9%(先月の増加から減少へ) |
分譲住宅 | 17,921戸 | -7.0%(5カ月連続の減少) |
分譲住宅の内訳(2024年9月)
区 分 | 住宅着工戸数 | 前年同月比 |
---|---|---|
マンション | 7,651戸 | -6.1%(2カ月連続の減少) |
一戸建て住宅 | 10,110戸 | -8.2%(23カ月連続の減少) |
※ 「給与住宅」とは、会社・官公署・学校などが、その社員・職員・教員などを居住させる目的で建設された住宅です。また、「持ち家」とは自己居住目的で建てられた住宅、「分譲住宅」とは事業主が販売を目的に建築した住宅を指します。
日本銀行の金融政策・基調判断
《2024年10月の金融政策決定会合》
現状の金融政策の維持を決定
ちょうど4日前(10月27日)に衆議院選挙があり、また、翌週にはアメリカ大統領選挙(11月5日)があるタイミングでの開催となったため、「日銀は動きにくい」との憶測が一部にあり、結果もその通り(政策金利の据え置き)となりました。
その衆院選では、自民・公明両党で獲得議席が過半数割れとなったことを受け、午後からの定例記者会見では「過半数割れによる政局混迷が政策判断に影響を及ぼしたか?」が問われましたが、植田総裁はコメントを差し控えました。日銀の独立性という「建前」を強く意識した格好です。
また、会見では「時間的な余裕」という表現について記者から質問が繰り返されました。総裁は9月以降、米経済のリスクを見極める「時間的な余裕がある」と語り、利上げは急がないと強調してきたため、記者会見では利上げのタイミングを探りたい何人もの記者が「時間的な余裕」の意味や解釈について質問しました。
これに対し、植田総裁は「米国経済をはじめとする世界経済のリスクの度合いは少しずつ下がってきているので、このリスクに光を強く当てて、時間的余裕を持って見ていくという表現は不要になるのではないかと考えている」と説明しています。総裁は「自らの発信によって、政策変更のタイミングを縛られるのは避けるべき」との考えを再認識したものと推察されます。
結果、これまで通り「見極めに必要な時間や利上げのタイミングについて予断を持たず、その時点で利用可能な各種のデータ情報から経済物価の現状評価や見通しをアップデートしながら政策判断を行っていく」としました。
加えて、今回は展望レポートも公表し、消費者物価指数(生鮮食品を除く)の見通しを一部変更しました。2024年度は+2.5%から+2.5%で変化なし、25年度は+2.1%から+1.9%へ下方修正、26年度は+1.9%から+1.9%で変更なしとなりました。
公示地価や路線価など日本の土地価格
《地価LOOKレポート》
国土交通省から11月17日、2023年7月~9月(第3四半期)の地価LOOKレポートが公表されました。景気が緩やかに回復するなか、マンション需要の堅調さに加え、店舗需要の回復傾向が継続したことなどにより、4期連続で全ての地区において上昇または横ばいとなりました。住宅地では6期連続で23地区すべてで上昇しました。
【主な要因】
- 住宅地では、引き続きマンション需要に堅調さが認められたことから上昇が継続
- 商業地では、人流の回復を受け、店舗需要の回復傾向が継続したほか、東京都心部でオフィス需要の持ち直し傾向が見られたことなどから、上昇傾向が継続した
詳しくは、こちらをご覧ください (国交省)
マンション管理を取り巻く法整備
《マンション長寿命化促進税制が創設》
2023年度税制改正大綱に「マンション長寿命化促進税制」が盛り込まれました。
多くの高経年マンションが、居住者の高齢化や工事費の急激な上昇により長寿命化工事に必要な積立金が不足している現状にかんがみ、必要な積立金の確保や適切な長寿命化工事の実施に向けた管理組合の合意形成を後押しすることを目的に、一定の要件を満たすマンションが長寿命化に資する大規模修繕工事を実施した場合、建物部分の固定資産税額を減額する特例措置を創設しました。
マンション長寿命化促進税制が創設されます (国土交通省)
《大規模修繕工事の実態調査》
国土交通省から、マンション大規模修繕工事に関する実態調査が公表されました。マンション管理組合による大規模修繕工事の適切な発注に資するため、「大規模修繕工事」および「大規模修繕工事の設計コンサルタント業務」の実態を統計的に整理しています。
令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査(報告書)
《マンション再生に向けた動き》
2021年9月21日、マンション管理に関する以下の2つの改正法のうち、「管理計画認定制度」と「敷地分割制度」、さらに「要除却認定基準の拡充」について、それぞれの施行日が定められました。
- 改正マンション管理適正化法
- 改正マンション建て替え円滑化法
<改正項目と施行日>
- 管理計画認定制度:2022年4月1日
- 敷地分割制度:2022年4月1日
- 要除却認定基準の拡充:2021年12月20日
- 要除却認定実務マニュアル
※詳細は、こちらでご覧いただけます(国土交通省)
《マンションの価値向上に資する取り組み》
2022年3月15日、住宅金融支援機構が「マンションの価値向上に資する金融支援の実施協議会」報告書を公表しました。
「マンションの価値向上に資する金融支援の実施協議会」報告書 (住宅金融支援機構)